
TORRE DEI BEATI / トッレ・デイ・ベアティ
ワイナリー情報
アドリア海から25km、標高250~300mという素晴らしい土地、ぺスカラ県のロレート・アプルティーノに畑をもつワイナリーです。1999年にファウスト・アルバネージとアドリアーナ・ガラッシ夫妻によって設立された、このワイナリー名はサンタマリア・イン・ピアーノ教会にある「最後の審判」が描かれたフレスコ画の一部「Torre dei Beati(至福の塔)」に由来します。あの世に葬られた死者の魂が、厳しい試練を乗り越えて目指す最後のゴールを意味するこの画は彼らのワイナリーへの思い、すなわち畑とワイナリーにて数多くの試みを経験しながらこの土地で最良の土着品種を育てる彼らの目標を表しています。
石灰粘土質、泥炭土の非常にミネラル豊かな土壌です。彼らの畑は’tendone’ という伝統的で現在では稀少なアブルッツォのぺルゴラ式の仕立て法を用いています。彼らのワイナリーの近隣にあるエドアルド・ヴァレンティーニ氏の畑でもこの仕立て法を用いており、その効果が証明されています。収率は非常に低く、房ごとに選別した完璧に熟したぶどうしか収穫しません。房ごとの選別作業を5~6回繰り返し全ての葡萄を収穫します。
最初の醸造施設は、ワイナリーの中心にある古い農家の1階部分にありましたが、その後、ワインの熟成用セラーと新しいワイナリーを増設しました。また、モンテプルチャーノの特徴をさらに追求するとともに、この地域の伝統的な白ブドウ品種の中でも特に興味深いペコリーノとトレッビアーノの栽培も始め、ワインの幅を広げました。
その考え、取り組みは近年非常に評価されており、2019年「ローザ・ローゼ」がトレビッキエーリ及びベストロゼワインに選出されました。
サスティナブル
ワイナリーでは、最新の技術を駆使しながらも、伝統的な製法を尊重し、有機ブドウの自然な特徴を大切にしたワイン造りを行っています。酸化防止剤の使用を最小限に抑えながらも、高品質なワインを生み出すことができます。このプロセスは有機栽培の基準を順守しながら、高品質へのこだわりとも完全に一致しています。
1972年に植えられた13haのモンテプルチアーノの畑をその後ビオロジック農法へと変換し、2002年にICEAより有機栽培の認定を受けました。2005年には5haのペコリーノの畑を植え、現在21haの畑を所有しています。所有する全てのぶどう畑で有機栽培を実践しています。
生産者曰く「ワインは、ブドウの果汁であり、人の手による労働の結晶です。それが、この世界に刻まれた真実です。完熟したブドウが自然のままに委ねられたとしても、美味しいワインが生まれるのは、ほんの一瞬の偶然の進化や変化に過ぎません。自然とその変化を理解し、尊重することによって、最小限の介入で導くことができます。それにより、確実な品質を持ち、心から楽しめるワインが生まれるのです。
それこそが、私たちが考える「ナチュラルワイン」です。」